挨拶文(実行委員長 岸川圭希)
2011年のサマースクールは、いろいろな意味で特別なものだったのかも知れません。2011年1月中旬に、サマースクール実行委員会を立ち上げ、2月末には、開催場所を千葉県九十九里海岸近くのホテルに決定。しかし、あの3月11日の大震災が起こりました。余震、計画停電、交通手段のJR外房線特急が運休。世間の自粛ムードもあり、開催すべきか、開催地を変えるべきか、どのくらい参加希望者がいるのか、などの再検討をしました。前年度サマースクールの各参加者にお尋ねした結果、サマースクール参加を希望する方々が少なからずいらっしゃることがわかり、委員の間では、赤字覚悟でやろうという意見にまとまりました。災害の心配が少なく計画停電のない場所ということで、東京中央区の晴海グランドホテルに決定いたしましたが、これまでのサマースクールで最も少ない人数になるのでは、と心配でした。
しかし、実際の参加者は総勢56名で、昨年の参加者数を上回り安心いたしました。内訳は、一般29名(会員21名、非会員8名)、学生17名(会員12名、非会員5名)、講師・実行委員は10名でした。今年の特徴としては、少し遠いところからの参加者が大きく増えたことです。東京・神奈川・千葉・静岡・埼玉以外では、大阪5熊本2富山1兵庫1台湾1(合計10名)となりました。このような大変な状況でも、遠いところから、液晶を学びに来て下さる方が多くいらっしゃることがわかりました。実行委員長・校長として、開催して本当に良かったと思いました。
熱心な講師陣と真剣な参加者の皆さんのおかげで、非常に内容の濃い有意義なサマースクールになりました。朝早くから夜中過ぎまで、授業、講演会、ポスター発表、懇親会などがあり、少しハードでしたが、普段できない液晶の勉強を十分にできたのではないでしょうか。サマースクール後のアンケートでは、ほぼ100%の参加者が「満足できた」と答えていたことからも、各参加者は大きな満足を得たようです。
その他、参加者へのアンケートで目立ったのは、「ホテルの1室に3名で狭かった」「ユニットバスが狭すぎた」「大浴場がほしかった」などのご指摘でした。あの1室に3名は、きつかったかも知れません。お許しください。2012年は、温泉付のデラックスな施設での開催を準備しているそうです。是非、ご参加ください。その他、アンケートでは、今後のサマースクールで取り上げてほしい内容や改善に向けてのアイデアをたくさんいただきました。日本液晶学会では、皆さんのご意見を生かして、今後もサマースクールを続けて行く予定です。
挨拶の最後になりますが、実行委員の先生方、講師の先生方には、ほとんどボランティアで、ご多忙のところ、当サマースクールを支えてくださり、本当にありがとうございました。