各フォーラムの紹介

(1) 液晶物理・物性研究フォーラム

 液晶の物性研究は、物理の一分野として広く注目されるようになりました。物性研究の進展は、同時に様々な新規材料の発見や開発、電子工業への応用を促し、今日の液晶応用技術の隆盛に大きな貢献を果たしてきました。
 この研究フォーラムでは、液晶物理の新しい展開を図るとともに、液晶の基礎科学フォーラムとして、他のフォーラムとの研究交流を押し進めていく予定です。包含する分野としては、相転移現象、分子論、配向物理、電気光学現象、各種物性計測技術などが挙げられます。学際的視野から他学会との活発な研究交流も目指します。下記の分野例にとらわれずに、物理や物性に少しでも興味のある多くの会員の方々の参加をお待ちしています。
keywords : 相転移現象、分子論、配向物理、不安定現象、電気光学物性、 界面物性、表面物性、誘電物性、各種非線形現象、非平衡現象、物性計測技術
液晶物理・物性フォーラムのウェブサイト

(2) 液晶化学・材料研究フォーラム

 液晶化学・材料研究フォーラムでは、化学としての基礎的な面と、ディスプレイ素子の材料としての応用的な面の両方から、液晶を総合的にとらえ液晶ケミストリーの確立と液晶関連産業の発展をめざします。
 主な研究テーマとしては、分子構造と液晶性の相関の解析、液晶の相転移・相系列を考えた分子設計、LCDへの応用をめざした新規マテリアルの研究開発などが含まれます。参加される会員の方々が、互いに刺激しあうことによって斬新的なアイデアが生まれ、新しい研究領域、応用分野が広がっていくことを期待しています。
keywords : 新規液晶合成、材料設計、構造物性相関、配向制御、高分子液晶、高分子分散型液晶、 ディスコティック液晶、金属錯体液晶、(高分子/液晶)複合系、超分子材料
液晶化学・材料フォーラムのウェブサイト

(3) 液晶ディスプレイ研究フォーラム

 液晶ディスプレイ研究フォーラムでは、ディスプレイ素子への応用を念頭に置いて、すべての液晶関連技術についての最新の技術情報交換を行うと共に、その技術の基本的な理解のためのより深い議論の場を提供し、液晶ディスプレイ分野のさらなる発展を目指します。特に、異なる専門分野をもつ研究者がよりフランクな立場で意見交換を行うことにより、新しい発想に基づいた液晶ディスプレイの芽を生み出したいと考えております。
 本研究フォーラムにおいては、それぞれの研究分野の専門家を招いた技術勉強会を開催し、その分野のより深い理解を促すと共に、異なる分野の研究者が一つの問題について議論し合う技術討論会を開催します。
keywords : ディスプレイ、配向技術、電気光学、分子材料、反射型液晶、TNLCD、STNLCD、TFTLCD、FLCD、AFLCD
液晶ディスプレイ研究フォーラムのウェブサイト

(4) 液晶フォトニクス・光デバイス研究フォーラム

 光のプロセス(フォトニクス)は、高速処理(時間軸)・多重処理(波長軸)・並列処理(空間軸)が可能であるという特性に加え、非常に優れた対雑音特性を有しており、次世代の情報処理の中核技術と位置づけられています。液晶の基本的物性から考えると、空間光変調器・画像認識装置等の光学素子、さらに将来的には光コンピュータなどの高度情報処理素子など、より広い工業的応用展開が可能です。
 このような現状に鑑み、このフォーラムでは光技術を取り入れた液晶の新しい応用展開に関して、基礎研究のフェーズから積極的に情報交換の場を提供します。近年の光学素子の分野は、個々のデバイスから高度にシステム化された複合システムの基幹素子と位置づけられていることを考慮し、従来からの液晶研究分野に囚われず、液晶デバイスを利用する立場の研究者の積極的参加を期待します。
Keywords : 空間光変調、2次元・3次元画像認識、光導電性材料、 光スイッチング、光記録、光通信、光化学、非線形光学 などに関連する素子・システム・材料
液晶フォトニクス・光デバイスフォーラムのウェブサイト

(5) ソフトマター研究フォーラム

 “ソフトマター”とは、物理・化学・生物をクロスオーバーした、特定の1つの科学分野を指し示す言葉として 一般的に認知されつつあります。ここで、“ソ フトマター”に属する物質群には、サーモトロピック液晶をはじめとして、 リオトロピック、高分子、エマルジョン、コロイド、ゲルといった、液晶学会にもなじみの深い物質が含まれています。 逆に言えば“液晶”とは、これらの物質群に共通する、ある種の“状態”を指し示す言葉であって、特定の物質を指し 示すものではありません。このカテゴリーが目標とするソフトな複合凝縮系は、“液晶秩序”を基礎として、生体構造を 究極的な模範とするような、様々な複雑・巨大な階層構造を自発的に構築することを特徴としています。このような事実を 踏まえ、本フォーラムでは、複合凝縮系における、階層構造構築の基礎的なメカニズムと、様々なスケールの中間構造・ 揺らぎに起因して競合・結合の結果として生じる物性を、分子から巨視的なスケールまで広帯域に、“液晶”をキーワードと して理解することを目標として活動する予定です。このようなソフトマターの“液晶”研究は、液晶ディスプレイに限らず、 広い意味の有機材料、あるいは、食品、油化製品、化粧品、医薬品といった、様々な分野における多種多様な高機能材料に、 大きな発展をもたらすものと期待しています。また究極的には、“生体構造”の理解に、既存のアプローチとは違う方法で 近づける学問領域に発展する可能性を持っています。
 ソフトマターフォーラムでは、今回のフォーラム名称の改名に伴い、基調となるいくつかの講演会を今年度催す予定です。 液晶学会の皆様には、お忙しいこととは思いますが、フォーラム講演会への、多数の参加をお待ちしております。また、 本フォーラムカテゴリーは、液晶科学とソフトマターの接点を広げるべく、まさにこれから新しい科学分野として発展しようと している分野ですので、秋の液晶学会講演会では、当カテゴリーにおいて活発な講演申し込みや当日の議論を期待している 次第です。
 講演会、液晶学会討論会などにおける活動予定は、JLCSメーリングリスト、ソフトマターフォーラムのHPによりご案内 する予定です。どうぞ宜しくお願い致します。
  日本液晶学会 ソフトマターフォーラム運営委員一同
Keywords : リオトロピック、単分子膜、二分子膜、LB膜、生体膜、 凝集組織、複雑流体、自己組織、自己認識、生体素子
ソフトマターフォーラムのウェブサイト

(6) 分子配向エレクトロニクス研究フォーラム

 本フォーラムは進展の著しい有機半導体分野と液晶科学の境界領域を開拓し、液晶研究分野の裾野と新領域を開拓することを目指します。 有機半導体と分子配向、自己組織化との関連性を積極的に討論する場を提供するとともに、日本液晶学会他フォーラムや他学術学会との 連携を密にして運営してまいります。
下記の分野例にとらわれずに、有機エレクトロニクスと分子配向に少しでも興味のある多くの会員の方々の参加をお待ちしています。
keywords : 分子配向、自己組織化、有機エレクトロニクス、有機半導体、有機トランジスタ、有機EL、 有機太陽電池、シートディスプレイ(電子ペーパー)、フレキシブル有機デバイス
分子配向エレクトロニクスフォーラムのウェブサイト
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