2009年液晶学会サマースクールは、今年も熱海大月ホテル和風館にて無事に開催することができました。今年は15年目を迎えたということもあり、このあたりで一度初心に戻って液晶の本質が探れるようなサマースクールにしようということで、「液晶とは何か」というテーマでプログラムを編成してみました。
その結果、講師の先生方そして参加者の皆様方のご協力もあり、初心者の方にとっては液晶について広く知識が得られ、中堅で活躍されている皆様にとっては液晶の関わる様々な現象について深く考える機会となり、とても充実したサマースクールであったという参加者の声を頂くことができました。特にグラスを片手にしたポスターセッション会場では夜遅くまで熱い討論が続き、産業的に冷え込んでいることなど信じられないくらいまだまだ液晶研究者には熱意があるのだと肌で感じらました。液晶学会の未来に明るい希望が見えてきた思いです。
この場をお借りしまして、サマースクールを盛り上げてくださった参加者の皆様に厚く御礼申し上げたいと思います。
これからも、基礎的な内容にとどまらず学術分野や産業分野におけるホットな話題も盛り込むように吟味したプログラムで魅力的なサマースクールを企画する予定です。ぜひ、次回、次々回と繰り返しのご参加をお待ちしております。

実行委員長 久保野 敦史

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主 催:日本液晶学会
校 長:太田 和親 先生(信州大)
日 時:2009年7月16日(木)~18日(土)
場 所:熱海 大月ホテル和風館(〒413-0012 静岡県熱海市東海岸町3-19)
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テーマ
「液晶の本質を深く考察することで、今後の液晶研究にさらなる活力を与えたい」
講演内容(予定)
「液晶ディスプレイ総論」小村 真一 先生(日立ディスプレイズ)
「界面・配向」米谷 慎 先生(産総研)
「液晶の熱力学」斎藤 一弥 先生(筑波大)
「ブルー相」菊池 裕嗣 先生(九大)
「液晶の粘弾性と光散乱」久保野 敦史 先生(静岡大)
「液晶の複屈折と偏光の制御」能勢 敏明 先生(秋田県大)
「液晶相の見分け方 ~光学観察による相同定と構造解析~」高西 陽一 先生(京大)
「液晶相のX線構造解析と次元性」太田 和親 先生(信州大)
実行委員
久保野 敦史(実行委員長・静岡大)
近藤 克己 (シャープ)
平野 幸夫 (チッソ)
安藤 智宏 (シチズン)
高西 陽一 (京都大)