第二回日伊液晶ワークショップ報告
三重大学
山下 護
液晶に関する日本とイタリアとの2国間のワークショップが2004年9月5日から8日に 三重県津市で開催された。
今回は日本学術振興会の主催、日本液晶学会、イタリア液晶学会、三重県の三者の 協賛のもと、小出直也委員長(東京理科大学)はじめ主として日本側の組織委員の手で 計画、実施された。初日から地震、台風、また大水ありと天地からの相当手荒い歓迎の中、 26件の招待講演と32を数えるポスター発表がなされた。特に招待講演では活発な議論が 交わされ、ポスター会場でも参加者の群には熱気が溢れており、両国における最新の 研究の親密な交換がなされた。イタリア側の発表内容は日本側同様多岐に亙ったが、 概して高分子関係の講演数が多かった。専門外の分野について判断はむづかしいが、 筆者の近い物理分野ではシミュレーションが高い水準にあり、科学としての視点に 奥深さを感じた。参加者は72名で、イタリア側16名、韓国人4名、中国人1名、日本人 51名という内訳である。イタリアから1名の方から参加はできないもののアブストラクト 集希望のため登録の問い合わせが寄せられ、その関心の広がりに組織委員メンバー 一同喜色を浮かべたものである。プロシーディングは目下編集中であるが、30編前後の 論文を含んで今年中にMol. Cryst. & Liq. Cryst.から出版される手筈である。
なお、アブストラクト集に若干の残部があるので、希望される方はまず、電子メールで 山下までお問い合わせください。確認後、390円の切手付き返信用封筒を山下までお送り いただく手順でお分けします。