SPIE Photonics West 学会報告

東京理科大学理学部第二部
佐々木健夫


1月22日~27日に米国San JoseでSPIE主催のPhotonics Westが開催された。(http://spie.org/conferences/programs/05/pw/

 光科学・技術に関する総合的な学会であり、液晶に関しては、Kent State Univ.のL.C.Chien教授がChairとなり、”Emerging Liquid Crystal Tecnhologies”と題する会議が開かれた。25日がポスター発表(10件)、26日~27日に口頭発表(26件)であった。26日はLC DislayとLiquid Crystal Networks and Elastmers、そしてLiquid Crystal Polymer Composites、27日はLiquid Crystal PhotonicsとEmerging Liquid Crystal Technoligiesのセッションが開かれた。
 ディスプレイ関連の発表は6件あり、小林駿介先生が金属ナノ微粒子をドープしたネマチック液晶の周波数変調駆動型スイッチングについて、実験結果とその理論的取り扱いを発表し、活発な議論が行われた。
 液晶フォトニクス関連の発表は7件であり、キラルネマチック液晶を利用した導波路、強誘電性液晶を用いたフォトニックネットワーク、フォトリフラクティブ効果、ブルーフェーズでフォトニックバンドギャップを電界で制御するもの、液晶レーザー、に関する発表がなされた。ブルーフェーズをデバイスに利用しようとする試みが盛んになりつつあるようである。
 会議の題名と同じEmerging Liquid Crystal Technoligiesという名前のセッションでは、液晶ポーラリメトリーの工業的応用や、液晶を用いた物質表面を観察する手法に関するものが発表された。